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校長ブログ(2月)

早いもので、2025年もあっという間に1か月が過ぎ、2月を迎えました。2月といえば「立春」。今年の立春は2月3日です。この暦は、太陽の動きから算出したものなので、実際に寒いか暑いかということは全く考慮されていません。神奈川県でも2月初旬は最も寒い時期ですが、暦の上では「春」になります。

先日、真冬の寒さの中、校庭の「春」を探してみました。注意深く観察すると、たくさんの「春」を見つけることができました。枯草や落ち葉の下にあって目立ちませんが、ヨモギやホトケノザ、ハコベなど、春の野草の若葉をたくさん見つけることができました。そして、こんなに寒いのに校庭にあるウメの木は、かわいい花を数輪、咲かせていました。

 ウメの木を見ると、数年前の1年生との会話を思い出します。

 「先生、ウメの木はえらいですね。」

 その子は、満開のウメの花を見ながら話しかけてきました。

 「どうしてウメの木はえらいの?」と聞くと

 「だって、他の木は寒くて咲いていないのに、ウメの木は寒さをがまんして、みんなのためにこんなにきれいな花をいっぱい咲かせています。みんなを幸せにしているから、えらいと思います。」

 この言葉を思い出すと心が温かくなります。確かに、冬枯れの景色の中、かわいい花をいっぱいに咲かせるウメの木は、学校全体を明るく照らしているようでした。

 「ウメ」は厳冬に咲くことから「きびしい状況でも笑顔を絶やさない人」という意味があります。聖書の中にも「いつも喜んでいなさい」(テサロニケ人への手紙)と書かれていますが、これはただ単に「喜びたいときに喜ぶ」のではなく、「喜べないときにこそ喜びをもって歩みなさい」という意味です。

 「笑顔」は自分だけでなく周りの人も明るくしてくれます。友達の笑顔を見ていたら「つられて笑顔になった」という経験がありませんか。これは科学的にも証明されていて「エンドルフィン」という脳内の神経伝達物質の働きによるものだそうです。そして、このエンドルフィンは「幸せホルモン」とも呼ばれ「幸福感」が得られるという作用を持っています。笑顔の人につられて一緒に笑うと、その人の脳内にもエンドルフィンが放出されるため、安心感や一体感が生まれます。人に笑いかけることは「私はあなたの仲間ですよ」ということを相手に伝えるとともに、相手を笑顔にして、その人の気分を明るくする効果があります。

 厳しい寒さの中でもきれいな花を咲かせるウメの木のように、私たち教職員もいつも笑顔でいることが、子どもたちの幸福感や安心感につながると考えています。子どもも先生も、そして保護者の皆さんもみんな笑顔。そんな「笑顔満開の学校」でありたいと願っています。








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