理科室をふらりと見学すると、6年生がエネルギーについて学んでいました。「校長先生、聞こえますよ」と、子どもたちは手動で発生させた電気を音に変えたオルゴールの「エリーゼのために」を聞かせてくれました。2年生の図工の授業を見学すると、子どもたちは自分の描いた絵について説明してくれました。どの教室を訪ねてもセシリアの子どもたちはフレンドリーでやさしいです。
教育の成果には「To do」と 「To be」の二つがあります。「To do」は目に見える成果です。漢字が書けること、分数の割り算ができること、跳び箱を跳べること、リコーダーを吹けること、英検に合格すること、などです。「To be」は目に見えない成果です。勇気があること、人の心の痛みがわかること、思いやり、やさしさ、などです。資本主義の社会は「To do」を大切にします。あなたは何ができるのか、どういう資格を持っているのか。しかし近い将来、多くの「To do」がAIにとって代わっていくことでしょう。
「To do」は大切です。しかし、最後は人間性です。それがなければ空しい。カトリック校としての聖セシリアは「To be」を基軸として「To do」を育てる学校です。一人ひとりが大切な存在であるということを伝えることを使命としています。